糖尿病に
活性酸素が関与

   糖尿病は、高血糖を特徴とする生活習慣病です。 日本の患者数は、糖尿病予備軍まで入れると、1,370万人ともいわれ、大人3、4人に一人は糖尿病患者かその糖尿病予備軍といわれる国民病です。

糖尿病は、遺伝的要因と環境要因によって起こるとされています。

インスリンが出なくなるインスリン依存性糖尿病(1型糖尿病)は、すい臓のβ細胞が自身の免疫細胞により攻撃されて殺される自己免疫疾患といわれる病気の一つです。 免疫細胞が出す活性酸素の毒性によってすい臓のβ細胞が死んでいきます。

インスリンが出ていても血糖値が下がらないインスリン非依存性糖尿病(2型糖尿病)は、日本人の糖尿病の90〜95%を占めるといわれています。
原因は、肥満、食べ過ぎ、運動不足、ストレスなどです。これらのどれもが体内で活性酸素をたくさん出す原因となります。
この2型糖尿病と活性酸素との関係は1型糖尿病に比べてはっきりしませんでしたが、最近、それらの関係を示す証拠が増えているとのことです。


以下に、白畑教授の研究を紹介します。


■1型糖尿病
1型糖尿病誘導剤であるアロキサンは酸化されると活性酸素、とくに過酸化水素を生成させ、すい臓β細胞を殺しますので、動物実験で1型糖尿病を引き起こすのによく使われます。
ハムスターのすい臓β細胞株はブドウ糖刺激によってインスリンを分泌します。
ハムスターすい臓β細胞にアロキサンを作用させると、細胞死が引き起こし、インスリンの分泌が低下しました。
しかし、還元水(水素水)を使うと、アロキサンによる細胞死を抑制できました。 さらに、こうしたアロキサンの毒性が顕著に抑制されただけでなく、β細胞を活性化して、ブドウ糖刺激によるインスリンの分泌が3〜5倍促進されました。
こうしたことから、還元水は1型糖尿病の抑制に効果が期待されます。

■2型糖尿病@
2型糖尿病に対しては、筋肉や脂肪細胞に還元水(水素水)を使うと、細胞内の活性酸素が除去されるとともに、 インスリン刺激なしで細胞のブドウ糖取り込み活性が上昇しました。
つまり、還元水(水素水)がインスリンと同様な働きをすることが分かりました。
■2型糖尿病A
2型糖尿病のマウスのなかに、満腹中枢をしげきするレプチン受容体が異常になっているために、 食欲が制御できず、生まれたときから食べ続け、まるまると太って糖尿病になるマウスがあります。
このマウスに還元水(水素水)を飲ませると元気になります。
絶食後、ブドウ糖を注射する耐糖能障害試験をしますと、水道水を飲ませたマウスは血糖値が上昇して、 その後なかなか下がらないのに対し、還元水(水素水)を飲ませたマウスでは血糖値が一過的に上昇したあと、 すぐに低下したことから、耐糖能障害が改善されていることが分かったとのことです。

このように最近では、体内の活性酸素を除去する還元水(水素水)に期待が集まっています。
糖尿病と活性酸素の研究は、これからも続きますが、糖尿病にたいして改善の光となる証拠が増えているとのことは、事実なのです。

(C)糖尿病に活性酸素が関与
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